ペインクリニック外来の問診票を有効につかうコツ②(痛みのでるタイミング・自律神経)

こんにちは、こすぎ坂本医院の院長、坂本典昭です。

ペインクリニック外来の問診票で、初診の際に記入いただく項目について、詳しくお話ししていきます。

前回に続き、初診時の問診票の内容を通じて、痛みに関する知識を深める方法をご紹介します。問診票の項目に焦点を当てて、痛みに対する理解をより深めていきましょう。

当院のペインクリニック外来では、「症状が強くなるタイミング」や「症状が和らぐタイミング」などの情報を問診票に記入していただくようお願いしています。なぜこのような情報が必要なのか、その重要性について皆さんと共有していきたいと思います。

目次

1. 症状が強くなるタイミング

日常生活で痛みを感じることはよくあることだと思います。しかし、その痛みが特に強くなる場面や持続する場合は、日常生活に支障をきたすこともあるでしょう。 痛みを軽減することは大切ですが、治療の目標の一つに痛みの強さが日常生活に与える影響を軽減することです。診察と治療を進める上での重要なポイントとなりますので、気になる点を問診票に記入してください。 また、痛みが強まるタイミングには、その原因を特定する上での手がかりが含まれています。たとえば、動かすことで痛みが生じる場合、関節や筋肉に関連した痛みが考えられます。具体的な痛みの場所や特定の動作での痛みを記入していただくことで、レントゲンや超音波などの検査の適切さも判断できます。

2. 症状が和らぐタイミング

痛みが強い方には、「症状が和らぐタイミングなんてないよ」と感じる方もいるかもしれません。しかし、このタイミングを記入することの重要性は、痛みの原因を特定し治療方針を立てる上で大きな役割を果たすからです。 痛みが完全に消えるわけではなくても、その強さの変化を記入していただくことで、診察や治療の方針を考える際の重要な手がかりとなります。ですので、ぜひ積極的に記入してみてください。

3. 症状が和らぐタイミングに起こること

痛みや症状が続いている場合、自律神経の交感神経が主に働いていることがよくあります。そのため、症状が和らぐタイミングには、もうひとつの自律神経、副交感神経が優位になることが多いです。 交感神経は、ストレスを感じるときなどに活発になり、筋肉の緊張や血管の収縮を引き起こし、その結果、組織への血液供給が悪くなり、痛みなどの症状が悪化することがあります。 温かいお風呂に入るなど、体を温めることで血流を良くし、副交感神経を活性化させることが症状の緩和につながることが多いです。

4. 治療との関連性

神経ブロックは痛みの伝達を抑えるだけでなく、交感神経をブロックして血流を改善するタイプのものもあります。そのため、一時的な効果だけでなく、血流を改善することで長期的な効果を持続させることが可能です。これにより、痛みによる制限を軽減するのに役立つことがあります。

まとめ

痛みの増減のタイミングを把握することは、痛みの原因の特定だけでなく、治療方針の決定にも重要です。また、患者さんご自身の過ごし方についてのヒントも含まれているため、ペインクリニック外来の治療目標の設定にも役立つ情報です。皆さんのご協力により、より効果的な治療を進めていけるよう努めていきます。

患者の皆さんが痛みに関して不安を感じずに受診できるよう、今後も痛みに関する情報を提供していきます。ご質問やご相談があれば、お気軽にお問い合わせください。健康な毎日をサポートするお手伝いをしていきます。

当院ペインクリニック受診方法(川崎市中原区 東急線・JR線 武蔵小杉駅徒歩3分)

予約制となっておりますので、web予約のペインクリニックから保険証・医療証等登録していただき受診していただきますようご協力をお願いします。紹介状や以前に検査した画像がある場合はご持参ください。

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